人にはさまざまな体質があって、その中のひとつに「ワキガ」があります。
「ワキガ」というのは“体臭の一種”なのですが、体臭が嫌いな日本人にとっては嫌な体質です。
その嫌な臭いはアポクリン汗腺から出る汗の老廃物が臭いの原因とされています。
「ワキガ」と呼ばれるので脇だけの症状かと思われていますが、じつはアポクリン汗腺は脇の下以外にも、乳輪やおへその周りなどからも発生していたんです!
また、軽度から重度の「ワキガ」まで、人によって臭いのキツさはさまざまです。
- ホットヨガでワキガ治るって本当なの?
- もし治るとしたらなぜ治るの?
- 治らないのであればどうしてそんなうわさが?
- ホットヨガ以外にワキガを治す方法は?
軽度の「ワキガ」であれば自覚症状もなく気がつかない方もいます。
また重度であっても、自分の体臭なので「臭いに慣れてしまい気がつかない」ということもあります。
「気がつかない」というのが一番厄介なことで、ニオイの問題はデリケートなので、たとえ友人であっても周りが「本人に伝えていいものか?」と、とても気を遣います。
しかし、「ワキガ」に気がつかないご本人自身をそのまま放置してしまうのも問題があります。
では、「ワキガ」の自覚症状が無い人は一体どうしたら良いのでしょうか?
結論から言うと、私としてはホットヨガをワキガ予防としておすすめします。
今回は、そんな自覚症状のない「ワキガ」の問題や、気がついているけど「どうやって改善したら良いの?」というお悩みを解消できるヒントをお伝えします。
ぜひ最後までお読みください。
ホットヨガの目的と効果
まず最初に、ホットヨガについて説明します。
本題の「ワキガ」が治るのか、そのメカニズムについては2章で解説しています。もし「ホットヨガというもの自体は知っている」という方は読み飛ばしていただいてOKです。
「ホットヨガ」という言葉は雑誌や、SNSのメディアなどでも見かける機会があると思います。
ですが、「ヨガ」は聞いたことはあるが、「ホットヨガ」は聞いたことがないという方もまだまだいらっしゃるでしょう。
そういった方に向けて、この章では
- ホットヨガの目的
- ホットヨガの効果
この2つを順にご説明していきます。
そもそも「ホットヨガ」は名称の通り、「温かいヨガ」という意味です。
室内の温度が40度前後くらいに設定され、さらに湿度60%前後の「高湿度」の環境でヨガを行う事です。
室温だけでなく、フロアには岩盤浴効果のある温かい岩を敷き詰めたスタジオで行う事もあります。
高温多湿の環境でヨガを行う目的とは
高温多湿の環境でホットヨガを行うことで、さらに身体の柔軟性が増して、固くなっていた身体をほぐしやすくなります。
また、老廃物が溜まりきって浮腫み(むくみ)の原因になっていた、血行不良やリンパ液の流れの停滞などを解消する働きがあります。
ヨガには柔軟性が求められますので、温めることで無理な負荷を緩和しながらストレッチしていくことが可能になります。
また、「多湿環境である」ということにも意味があります。
呼吸をすることで身体の中に取り入れる空気も、温かいものであればより一層代謝が上がりやすくなります。
発汗性が高まり、老廃物を汗として思いっきり体の外へ排出できるようになるのです。
ホットヨガの2つの効果
ホットヨガに通おうとしている方や、現在通われている方はどんな目的をもっているのでしょうか?
主に下記の2つの理由が多く挙げられます。
- 高温多湿でホットヨガを行うことで、発汗作用によるデトックス効果を高めることを期待して通っている方
- 身体を温めて身体の柔軟性を高めた状態でヨガを行うことで、ヨガの効果を最大限に高めることを期待している方
デトックス(detox)とは、体内に溜まった毒物を排出させることである。 この呼び名は “detoxification”、解毒の短縮形である。 つまり、(体内から毒素や老廃物を)取り除くことである。
出典:Wikipediaより
また、ダイエット効果を期待して通っている方も多く、女性専用のホットヨガレッスンがあるほど、女性に人気なダイエット法でもあります。
ホットヨガを行うことで得られる効果というのは以下の2つです。
- 汗をたくさんかく
- ヨガのポーズがとりやすい
【効果1】汗をたくさんかく
ホットヨガのスタジオに居るだけでもじわっと汗が出てくるくらいの温度環境です。
なので、普段はあまり汗をかかない体質の方でも「汗がかける」ということに人気があります。
【効果2】ヨガのポーズがとりやすい
全身が温まっている状態ですので、緊張していた筋肉やコリが自然とほぐれて、通常の温度環境ではできなかったヨガのポーズもとれるようになります。
このように汗をかいて「体の外へ老廃物を排出する」効果が高まります。
人によっては1回のホットヨガで数キロ体重が減ることもあります。
また、浮腫み(むくみ)や筋肉のコリがほぐれ、正しい姿勢を取りやすくなることだけでもダイエット効果を実感できます。
このホットヨガによって、深刻な悩みである「ワキガ」を解消することができたら一石二鳥、いや一石三鳥か、四鳥くらいの成果が得られるのではないでしょうか?
実際にホットヨガを行うことで、「ワキガ」の解消になるのかを追求してみました。
ホットヨガでワキガ対策ができるのか?
まず最初に、結論からお伝えします。ホットヨガで「ワキガ」対策はできます。
ただし、完治を求めての方法とは異なること、人の体質によって効果が余り期待できないです。
だったらホットヨガはやる必要ないんじゃないか?その意見も正しいと思います。
根本的な治療にはアポクリン汗腺を取り除いてしまうことが一番です。
ただし、人間本来の自然治癒力を活性化させることで改善できるのであれば、最善な方法の選択肢のひとつとして視野に入れるのも損ではないことだと思います。
ワキガが汗で改善できる理由
「ワキガ」の原因はアポクリン汗腺から出てくる汗の中に含まれる、老廃物の匂いだという事が分かりました。
その汗に含まれる老廃物が、脇の下などに常在する菌により分解される過程でツンとするような独特な香りに変化してしまいます。
また、皮脂などと混ざるとさらにキツイ臭いになります。
そうなると、
- ホットヨガで汗をかくと、もっと「ワキガ」のニオイはキツくなってしまうのではないか?
- ホットヨガを行っている最中の「ワキガ」のニオイはどうしたらいいの?
と心配になりますよね。
確かに、老廃物が溜まりまくった身体から、脇などに汗をかくと臭くなるのは避けられません。
ただし、「ワキガ」の原因の一つが「汚れのたまった汗腺の働きが弱くなり、汗をかきにくくなる」ということなのです。
つまり、「汗をかきにくくなってしまう」と、「ワキガ」を悪化させてしまいます。
もちろん、ホットヨガを始める「初期の段階でのニオイ」はデオドラントスプレーなどを駆使して、汗のにおいをコントロールできるように細心の注意が必要です。
しかし、徐々に汗をかいて汗腺が正常になっていくことで、汗腺の衰えで起きる「ワキガ」は減っていきます。
また、「汗をかく」という事は、身体の中の老廃物を「汗として体外へ排出することができている」ということですので、老廃物の排除にもホットヨガは良いことが分かります。
ホットヨガで気を付けたいことは、汗をかくと肌に常在している菌が繁殖して汗臭い香りや、「ワキガ」のニオイがキツくなってしまうので、常に皮膚は清潔に保つことが必要です。
汗が出たら放置せず、なるべく早く汗を拭くということがポイントです。
ホットヨガはワキガ予防としておすすめ
結果としてホットヨガは「ワキガ」の解消はできないという事がわかりました。
ただし、汗をかくことによって、衰えていた汗腺の働きを活発にしたり、正常にするために改善する効果が期待できるということはわかりました。
ホットヨガで代謝を促進して、体内の老廃物を体外に汗としてたくさん排出することで、「ワキガ」のニオイを軽減していくことができます。
「ワキガ」のニオイが人によって異なるように、軽減される程度も異なります。
ただ、「『ワキガ』は完治することがない」と言われていますが、治療法として、病院などでメスを使用した「剪除法(せんじょほう)」や、小さな穴を開ける方法の「非直視下手術法」などもあります。
ただ、いずれも高額な費用がかかってしまいます。
まずはホットヨガを「ワキガ」の予防としてはじめてみる、ということをおすすめしたいと思います。
まとめ
ホットヨガは室温40度前後、湿度60%前後の高温多湿の環境で行われるヨガで、ダイエットや体質改善を目的として行われるエクササイズです。
ホットヨガで高めた発汗効果を利用して、「ワキガ」の改善のために汗をたくさん出すことで、「老廃物がたくさん含まれる汗」から「老廃物の少ない汗」に変わっていきます。
それは「日々汗をかくこと」と、汗をかいた後は直ぐにタオルなどで拭いて「肌を清潔に保つ」という事が重要です。
ホットヨガは「ワキガ」が根本的に完治するものではないので、「予防や悪化を防止することを目的とした利用の仕方」は有効だと言えます。
また、「ワキガ」という名前が付いていますが、その匂いというのは実は「ホルモンの香り」なのです。
なので、人間としては出てもおかしくない種類の匂いだという事も覚えておいてください。
外国人の方はとくにホルモンの匂いが強い人が多く、それは人としての魅力にもなります。
時と場合に応じて使い分ける、なんてことができれば最高ですね!